「文法が大事」か、「英会話が大事」か。

英語学習について調べていると、

「文法が大事です。」

という先生もいれば、

「文法ばかり勉強しているから話せないんです。」

という先生もいます。

どちらも間違ってはいないと思います。

でも、私は少し違う考え方をしています。

正解は、学習者が今どの段階にいるかで変わる。

そう考えています。


例えば、英語を始めたばかりの方に、

「自由に英語で話してください。」

と言っても、なかなか難しいですよね。

話したいことはあっても、単語が分からない。

文を作るルールも分からない。

これでは、アウトプット(身に付けた知識を使うこと)の練習をしたくても、その材料がありません。

だから最初は、単語や文法といったインプット(知識を身につけること)が必要です。


一方で、ある程度知識が身についてきたら話は変わります。

今度は、その知識を実際に使えるようにする練習が必要になります。

英会話やライティングは、そのためのとても良いトレーニングです。

私自身、海外へ留学したときに、このことを強く実感しました。

「知識を増やすこと」と「知識を使えるようにすること」は、どちらも大切ですが、役割が違うのです。


時々、

「TOEIC900点でも話せない。」

という言葉を耳にします。

私は、この表現は本を売るためのうまいキャッチコピーだとは思いますが、少し極端だとも感じています。

確かに、TOEICで高得点を取っていても、英会話の練習をしていなければ、最初はスムーズに話せないこともあります。

でも、それは「英語力がない」ということではないからです。

野球で例えるなら、素振りや筋力トレーニングをたくさん積んだ選手が、まだ実戦経験を十分に積んでいないようなものです。

音楽に例えるなら、ピアノの楽譜を読めることと、初見で演奏することが同じでないのと似ています。

楽譜を読める能力が無意味なのではなく、演奏練習が別に必要なのです。

土台がある人は、実戦を重ねることで、比較的早く力を発揮できるようになります。


では、英会話は何点から始めればいいのでしょうか。

実は、「TOEIC 〇〇○点から始めるべき」という明確な正解はありません。

ただ、私の経験では、TOEIC 650~730点前後までは、インプットを中心にした方が効率が良いと感じています。

もちろん、この時期に英会話をしてはいけないという意味ではありません。

ただ、語彙や文法がまだ十分でない状態では、知っている表現だけを繰り返してしまい、思うように伸びないことも少なくありません。

一方で、知識が増えてくると、英会話から得られる学びは一気に大きくなります!

スコアが高くなってから始める方が、より効率的だとは思います。

つまり、

インプットが増えるほど、アウトプットの質も高くなる。

私はそう考えています。


だから当スクールでは、

「質の高いアウトプットには、質の高いインプットが必要。」

という考え方を大切にしています。

もちろん、英会話を否定しているわけではありません。

むしろ、英会話はとても大切です。

ただ、「今の自分には何が必要なのか」を見極めることの方が、もっと大切だと思っています。


そのため、体験セッションでは現在の英語力や目標を丁寧に伺っています。

実際、これまでに数回ですが、「今回は別のスクールの方が、◯◯さんの目標に合っていると思いますよ」とお伝えしたこともあります。

スクール選びに大切なのは、「良い・悪い」ではありません。

そのスクールが、今の自分に合っているかどうかです。

そして当スクールは「身につけること」と「使うこと」、その順番を大切にする英語教室です。

講師の教育観とでも申しましょうか! ごほごほ。・・・すいません、そんな大げさなものでもないのですがね。

ただ、

「文法重視」でも「英会話重視」でもなく、

「身につけてから、使う。」

この順番を大切にする。それが一番大切だと考えています。