英語は何から始めるのが正解なの?

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英語が上達するためには、何が大切だと思いますか?

単語・文法・発音?

すぐにパッと思い浮かぶのは この3つのどれかではないでしょうか?(もしくは3つどれも大事)

正解は「人による」です。

ただ「人による」と言うと、その人の好みの話に聞こえてしまうかもしれませんが、それは違います。

正確には「その人の学力レベルによって、やるべき学習内容が異なる」です。

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データが示す効率よい学習の順序

初めに結論をお伝えします。TOEICⓇ L&R TESTで600点以上を目指すには、文法にしっかり取り組むことが必須です。

下記の表はそれを裏付けるデータ「学習者のレベル別 その時にやるべき学習量の割合」です。

学習者のレベル(到達目標)が上がるにつれて 文法の必要割合が他の学習項目より高くなっています。

clovers Higgs Graphを基に
* 上級者(LEVEL 5)は、そもそも文法も単語も発音もその他も高レベルで身に付いているので、どの学習項目の割合も同じになります
(単語20+文法20+発音20+その他20×2=100)
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単語と文法は学習のやり方が違います

clovers toeic 102

文法がわからなくなる時期 = 英語が苦手になる時期

例えば 足し算引き算ができないのに方程式なんて解けないですよね。数学は「前に習った知識をベースに新しい事を学んでいく科目」だから。

文法も同じです。基礎の段階でつまづくと その先が理解できなくなってしまいます。暗記ではカバーできません。

一方、単語は別。どこから覚えてもOKです。

「単語と文法」は学習のやり方が全然違うので気を付けましょう。

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結 論

初学者が準備しておくべきこと

  • 単語は中学レベルで良いので、しっかりと使えるようにすること
  • 文法も中学レベル(3単元のS、be動詞と一般動詞の区別、受身の作り方)で良いので押さえておくこと
  • 単語と文法が不足している段階では、リスニングやスピーキングは避ける事。大切だけど 後回しでOK

中級・中上級を目指す人がすべきこと

  • 大学受験レベルの文法を理解して身につけること
  • 「単語さえ分れば読める」という状態になるまでは、学習時間の4割は文法に当てること
  • 単語は長文を読みながら辞書を使って増やしていくこと
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外国語教育の専門家たちは知っています

下記の図は外国語教育の専門家である セアドア・ヒッグス博士(Theodore V. Higgs (Ph.d, Georgetown University))による有名な「ヒッグス・グラフ」と呼ばれるものです。この図は「学習者がどのレベルにいるか(初級~上級)によって、何を重要視すると良いかが異なる」ということを表しています。

簡単に言うと「初学者ならまずは◯◯を。中上級者なら△△に時間かけた方が良いよ」的なグラフだと考えてください
上記の表はこの下記のグラフを数値化したものです)

効率の良い学習の順番

  • 単語(Vocabulary)
  • 文法(Grammar)
  • 発音(Pronunciation)
  • 流暢さ(Fluency)
  • 社会言語要素(Sociolinguistic)

取りあえず外国語の上達のためには上記の5つの学習項目をカバーする必要があります。

先の数値が入った表は、話を分かりやすくするために5つの項目を「数値が高い単語・文法・発音)3つ」と「数値が低い流暢さ・社会言語要素)2つ=その他)」に分けて、数値をまとめてみたものです。

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追 記

上記のグラフを「もう少し見やすくしてほしい!」とのリクエストがあったので、グラフに色を付けてみました。

  • 単語(Vocabulary)
  • 文法(Grammar)
  • 発音(Pronunciation)
  • その他(流暢さ+社会言語要素)

例えばレベル1(初学者~初中級)だと、単語が45%文法24%発音18%、残りがその他。つまり学習の初期段階では、まずは必要最低限の単語の習得が必要だということが分かります。

ですがレベル3(中級~中上級)になると、単語が28%文法43%発音6%となり、文法の学習必要度合いが一番高いことが分かります。

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